君は僕のもの 【続】
「おーいおーいおーーーい!!」
大声を上げて教室の中に駆け込んで来たのは翔太くんで…
ん?
…アレって、
よく見てみればその翔太くんの手にはかなりの量の手紙、ていうか何か見覚えある様な…無いような。
「しょ、翔太くん!?
…ど…どうしたのっ?」
驚いたあたしの顔を、嬉しそうな笑みを浮かべて見る翔太くん。
どうしたんだろう…?
そんなことを考えていると。
ギュッ!
「…ふぇっ?!」
急に鼻につく甘い香り。
「ちょっと!!!」
「オイ…」
美菜の焦った声と樹の低い声。
「ふふーんっ!
愛ちゃん気になる?気になっちゃう~?」
だけどそんな二人の声は全く翔太くんには聞こえてないみたい……
「…え、まぁ…」
曖昧なあたしの返事にも、
『えー?そんなに気になるぅ??』と嬉しそうに。
それと一緒に抱き締める力がグッと強くなって…力の強い翔太くんのせいであたしはだいぶ苦しい。
けど美菜と樹の視線も……相当痛い。