君は僕のもの 【続】
出来るなら離して欲しい……
そんなことを考えてる間にあたしの内臓は圧迫されて破裂寸前。
「しょ…たくん……、は、な…し「実はねぇー!!」」
あたしの言葉になんて耳もくれず勝手に話し始める。
……うぅ、苦しいよぉ。
「ちょっと!愛梨が死んじゃうよっ」
どんどん青ざめてくるあたしの顔色に気が付いた美菜が無理矢理あたしと翔太くんを引き剥がす。
彼女としてもあたしと翔太くんがくっつくなんて…
きっと嫌に決まってる。
でも元から体温の高い翔太くんに、ましてやあんな力で抱きしめられてしまったら…多分きっと意識は無くなると思われる。
さっきまでくっついてた翔太くんが急に離れてあたしもバランスを崩す。
あ…っとっと……!
よろめいた先に誰かがあたしを受け止める。
安心したのもつかの間に…頭の上から低い声。
「どういうつもり?」
……ひっ!
ビクビクしながら上を見上げると、眉尻を吊り上げた樹の顔が見えて…
下からのアングルのせいか、
ちょっとばかり“怖さ”が増してる気がするよぉ!!
「さっきから何なの?嫌味?計算?」
“何なの?”“嫌味?”“計算?”
え、むしろ何なの!?!?
頭の中が混乱してるあたしを見てフッと呆れた様な見下すようなお得意の溜め息。