君は僕のもの 【続】




「そんなに撃沈的な一撃だったわけなの??」

「…うん」


結局はコクンと縦に頷いてそう言ったあたしの頭を、
あたしよりも身長の高い美菜は優しくヨシヨシと口でも言いながら撫でてくれた。

…こうやって『ヨシヨシ』なんてされちゃうとさぁ…妙に心がジーンとしちゃって涙が出ちゃいそうになっちゃうよ。


うぅ、



「“樹”って呼んでたし…」

「それは勝手にあの女が呼び始めたんじゃないの?
…まぁ、相手が年上となれば、更に話は別でしょうって、ね?」


確かに。

けど、何か…嫌だ、もん。


あぁ…こんな時に自分の心の狭さに嫌な気持ちになっちゃう。


「でも…あたしのこと、意外って言ってた」

視線を下に向けたままあたしは言う。


するとつかさず美菜は、

「僻んでただけでしょう?」

と即答してみせたから…何か心強くなる。


「そう…かなぁ?」

と遠慮がちに言うあたしに自信たっぷりの笑顔で『そうだよ』って言ってみせてくれた。


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