君は僕のもの 【続】
いつもいつも、
美菜にはこうやって助けてもらっちゃってる。
その分あたしはちゃんと美菜に恩を返せてるか…分からないけど。
だけど美菜の存在はあたしにとって大事で、大切で、
何より、心強い。
「せっかくもうすぐ誕生日なんだよ?…笑顔、笑顔っ!!」
と美菜はニカッとあたしに満面の笑みを向けた。
そうだよね、
…こんなところでへこたれてるようじゃ、駄目だよ!
「うん、…そうだよねっ」
少し前向きプラス思考的な方向に進み始めたあたし。
そして別れ際、
『また明日ね!』と、いつも通りに美菜は言って…
それに対してあたしも同じように言葉を返す。
たったそれだけのやり取りがあたしの中で、
とても新鮮で温かい気持ちを生み出してくれたみたい。
だから足取りも少しは軽く感じられる。
携帯のディスプレイを見て、今の時間を無意識に確認してしまう。
それは最近になってついた“悪い癖”なのかも。