君は僕のもの 【続】
そしてふと。
…もしかしたら愛梨は。なんて考えが浮かんできた。
「あ、分かった」
となるほどと何度も何度も頭の中で思っていると隣に居る愛梨はひたすらビービー泣きじゃくる。
大体どうして俺がここまで気を使わなきゃいけないんだか…
でも仕方ない。
コイツの面倒見るのも全部が俺の仕事だし、つか義務?
「愛梨は勘違いしてる。」
「……っ?」
言葉にならない。というよりも言葉が発せないという感じの愛梨。
驚いたような…でもどこか俺に不信感や疑う心があるような視線を向けられると、さすがの俺もちょっと困る。
「最初に言うけど、駒川先輩と俺は何も無い…これ本当ね」
俺がそう言うと少し黙りこくる。
けど話は続ける。
「んで、この匂いは抱き付かれたからするだけ」
ここんとこは正直、っていうか疾しいことが無いのにわざわざ妙な隠すような言い方はしたくない。
そういうのは好きじゃない、
でも案の定、
「……うぅ…っ」
泣きだした、やっぱり。