君は僕のもの 【続】
…愛梨side
結局はこうやって泣きじゃくって樹を困らせてる。
それに樹に答えを求めたのも、…きっと自分が安心したかったからなのかもしれないな。
樹の言葉で。
「ごめんね」
樹の口から飛び出した珍しくも珍しい言葉に、あたし自身。目を見開いてしまうのが分かった。
だって…だってだって!!
樹の口から『ごめんね』なんて簡単には出ないもの。
ましてや今回のこの言葉にはちゃんとした『ごめんね』って気持ちが込められてる気がして…妙に顔が緩みそうになる。
「明日、辞めるって言ってくる」
「え…っ?!」
どうして?とでも言いたげなあたしの顔を見て再びクスリと笑う。
「そのバイトの時間が勿体無いから。かな」
優しく頬に触れていた手は少しずつ離れて行って、やがて腕を掴まれたと思えばグッと引き寄せられ…
次第にあたしの視界は回る。
──っ!?
ドサッという音と共にあたしの目の前に見える樹のいつもの余裕顔。
「…でも働いた分のお金はちゃんと貰ってくるよ、この俺が働いた分なんだし」
“この俺”という言葉を聞いてやっぱり樹は樹だとか…思ってしまう。
結局はこうやって泣きじゃくって樹を困らせてる。
それに樹に答えを求めたのも、…きっと自分が安心したかったからなのかもしれないな。
樹の言葉で。
「ごめんね」
樹の口から飛び出した珍しくも珍しい言葉に、あたし自身。目を見開いてしまうのが分かった。
だって…だってだって!!
樹の口から『ごめんね』なんて簡単には出ないもの。
ましてや今回のこの言葉にはちゃんとした『ごめんね』って気持ちが込められてる気がして…妙に顔が緩みそうになる。
「明日、辞めるって言ってくる」
「え…っ?!」
どうして?とでも言いたげなあたしの顔を見て再びクスリと笑う。
「そのバイトの時間が勿体無いから。かな」
優しく頬に触れていた手は少しずつ離れて行って、やがて腕を掴まれたと思えばグッと引き寄せられ…
次第にあたしの視界は回る。
──っ!?
ドサッという音と共にあたしの目の前に見える樹のいつもの余裕顔。
「…でも働いた分のお金はちゃんと貰ってくるよ、この俺が働いた分なんだし」
“この俺”という言葉を聞いてやっぱり樹は樹だとか…思ってしまう。