君は僕のもの 【続】
いや、厳密に言えばもう今は明日なのかもしれないけど。
ふと視線を床に落ちているブレザーの中に入ってるであろう携帯に移す。
愛梨の髪や頬に触れていた手をスッと離して携帯に手を伸ばして取り出すとそこには親からのメールが1つ。
【今日はお泊り?】
あぁ、そっか。
俺なにも言って無かったから…そっか、と一人で納得。
「今日は帰った方がいい?」
こういう時によく俺が言う言葉。
でも決まって愛梨はこう言う、
「ううん、帰らないで?」
だから俺もその離していた手を再び戻して愛梨の髪を撫でるようにして触れた。
愛梨のお母さんとか家族同士は昔から顔馴染で仲が良いから、俺達がこうして付き合うようになって…
何だか最近は気を使われてるんだか、
…何だか知らないけど。
こうやって無許可でも泊まっても許されるから、何か悪気も少しはする。
けどまぁ…別に俺は悪い男じゃないから、とか自分で何を言ってるんだよって感じだけど疾しいことは、してない?か?
「分かった」
クスッと小さく笑ってから俺は愛梨の額にそっと口付けを。
そうすればクシャッとした笑みを俺に向けてさらにグッと距離を縮めようとする。