ピュアラブ

次の日はリョウ先輩とマリ先輩、私とそしてヤツだった。

この日は店頭に出す商品のタグ付けを教えてもらい、またヤツと2人でする事となった。

同じ値段の服は一つにまとめられ、黙々と作業に取り組んだ。

たまにリョウ先輩が様子を伺いに来てくれ、

「順調じゃん」

と褒めてくれた。

私は何だか恥ずかしく、顔を伏せた。

器用な私とは逆にヤツは手こずっていた。

「アンタ、不器用だね」

なんて話掛けたけど、完全シカト。

はぁ…コイツとは仲良くなれないな。

何て思っている間に私が任された商品のタグ付けは終わった。

ヤツを見ると…
半分くらいしか進んでいなかった。

無言でヤツの隣に座ると、ヤツの任された商品のタグ付けを手伝った。

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