ピュアラブ

「あれ〜もしかして感動しちゃった〜?」

意地悪く聞くリョウ先輩に

「バカ!ヘルメットで蒸れただけ」

と言い訳をした。

その後はいつも通りにしようと、意識していつもの私を作った。


「私デミグラスハンバーグ」

「お前、毎回それで飽きない訳?」

「でもリョウ先輩もいつもデミグラスハンバーグじゃん」

私は口を尖らせて言った。

リョウ先輩は何も言わなかった。

「あっ!そういえばリョウ先輩って毎月4日は休みとってるんですよね?」

私は自分で思ってたよりも簡単に、その話に触れた。

「あぁ、まぁな」

少し言葉を濁すリョウ先輩に

「何か4日ってあるんですか?」

何て簡単に聞けたのは、この日、リョウ先輩が迎えに来てくれて、舞い上がってたんだと思う。

少し沈黙した後で

「成長したら教えてやるよ」

とハンバーグを口に運びながら言った。

「成長?何が?私が?」

水を飲みながら聞くと

「まッミーなりに考えて」

って言われて…

私は意味が全然分かんなかった。

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