ピュアラブ

「てかまだその服持ってたんだな」

セイヤが言った一言。

「えっ、この服って思い出の服なの?」

「俺が買ってやったんだよな」

「あーそうそう」

私は少し躊躇しがちに言った。

何故か捨てる事ができなかった。

「あっもしかしてまだ俺の事ー?」

からかいながら言うセイヤに間髪入れずに

「今ミワコ職場の先輩が好きなんだよ」

とアイが言った。

「マジ?どんな人?」

話に食らいつくセイヤ。

「爽やかでーかっこよくてー優しくてーって完璧な人!」

アイが私の代弁をしているかの様に答える。
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