ピュアラブ

「アンタさ…ちゃんと覚えてるの?」


ヤツはさっきと、商品の陳列と同じ様な感じ。


「…」

何も言わないヤツ。


「何か答えたら?」


「おい、チビっ子!」


いきなり言った言葉、チビっ子。


それ私の事…?


そりゃあ私はチビだけど!

身長150センチしかないけど!


「チビっ子って私の事?」

「お前以外にどこにチビっ子がいんだよ」


ヤツは黙々と仕事をしている。


「アンタさぁ…いくらなんでもチビっ子はなくない?」


ちらっとヤツを見ると、さっきの陳列からは考えられないぐらい、丁寧かつ迅速になっていた。


「アンタ、やればできるんじゃん」


「チビっ子とは違うからな」


無表情で言うヤツの言葉に少し、いや、かなりムカついた。

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