ピュアラブ


私はメールを返せなかった。

ううん、返さなかった。


もしかしたらマリ先輩にも同じ様な内容のメールを送っている様な気がしたから。


なんとも言葉にできないキモチで仕事を終えた私。

今日は涙は出ない。

少し早いけど、寝よう。

そう思った時、



――ピンポーン

アパートのインターホンが鳴った。


もう今は誰にも会いたくないよ…


気だるさを感じながらもドアを開けた私。


「相手も確認しねぇで、チェーンもつけねぇなんていい度胸じゃん」


顔を真っ赤にしているリョウ先輩が居た。


< 86 / 94 >

この作品をシェア

pagetop