ピュアラブ
「なんで?」
一歩、後退りをする私の手を掴んだ手。
「メール無視―…」
「ちょっと待って!手めちゃくちゃ熱いよ!熱あるじゃん!なんで…」
私は泣いていた。
「メール無視したろ?何かあった?」
優しく涙を拭ってくれるリョウ先輩。
「中、入って。とりあえずリョウ先輩横になって」
私はリョウ先輩の手を引いてベッドに寝かせた。
「ミワコがおかしいと思って、そしたら寝込んでる場合じゃないと思って…」
「バイクで来たの?」
頷いたリョウ先輩。
私はため息がでた。
「こんな熱あるのにバイクなんて乗ったらダメじゃん!」
「でもミワコ絶対何かあった。」
私は返す言葉が見つからない。
"マリ先輩と一緒にいたの?"
今すぐ聞きたい。
でも聞けない。
そしたらギュッと手を握られて…
「なぁミー、言ってくれなきゃ分かんねぇ。言わなきゃ伝わんねぇ事もあるだぞ?」
熱のせいか、すごくリョウ先輩が色っぽく見えた。
途端私は涙が止まらなくなった。
「4日、マリ先輩と一緒にいたの?」