ピュアラブ

店の裏に行って、カバンを取り、店を出た。

ヤツはうるさい車を発進させ、帰って行った。


そんな車をぼんやり見ながら、私も自転車で家に帰った。


家に付くとベッドに直行し、ぐったりと寝転んだ。


あぁ…疲れた。


明日もオープンから。

そう思うと、無理矢理にでも体を風呂場へ運んだ。


風呂場から出ると、気付いた。


晩御飯作らなきゃ…


泣きたい程辛く感じた。


冷蔵庫を見ると、卵が何個か、それだけ。


「はぁ…」

と大きくため息をつくと、仕方なく、近くのコンビニへ行く事にした。


今さらになって思う。

夜働いて、出勤前に私にご飯を作ってくれた母の凄さ。

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