わたし竜王の番(つがい)です ~気が付けば竜の国~
目に飛び込んできたのは大きな天蓋付きのベッド。
アンティーク調の細工は非常にセンスがいいもので、宮殿の客間にあった天蓋付きベッドよりも豪華さを感じる。
窓辺にあるのは貝殻モチーフの白いソファと猫足のローテーブル。
床にはワインレッドの気足の長い絨毯がひかれていてとてもセンスのいいお部屋だ。
「とりあえず横になっているんだ。今医者とオリエッタたちを呼ぼう」
ベッドに下ろされたものの綺麗なシルクのシーツに血がついてしまうと大変だと慌てて体を起こした。
「寝てろと言っているのに」
「いえ、綺麗なシーツが汚れちゃうと思って。血液汚れって落ちにくいから」
はぁっと大きく息を吐いてクリフ様は一瞬泣きそうな表情をしたあとで少し笑った。
「楓。魔法で落とすから問題ない」
ああそうでしたっけ。
私はおとなしく横になった。
痛みはいいのだけれど、実は息苦しさが取れていない。
クリフ様はすぐに戻ってきてベッドに腰を掛け私の頬を撫で始めた。
「楓、どうしてあそこに」
「だってあなたはいつも一方的で、・・・勝手なのよ。
だからきちんと言わないと気が済まなくて・・・ヴィーに頼んで宮殿に連れて来てもらったの。・・・あの時間なら執務室かと思って」
「そうじゃなくて、どうしてナイフの前に飛び出したのかってことだ」
ああ、なんだ。そっちか。
「だって、あれ”竜殺し”だったわ。・・・私だって知ってる。ヘストンさんからもリチャード長官からも習ったもの」
「アレを知っていたのか」
彼は驚いた顔をして何度も瞬きをした。
アンティーク調の細工は非常にセンスがいいもので、宮殿の客間にあった天蓋付きベッドよりも豪華さを感じる。
窓辺にあるのは貝殻モチーフの白いソファと猫足のローテーブル。
床にはワインレッドの気足の長い絨毯がひかれていてとてもセンスのいいお部屋だ。
「とりあえず横になっているんだ。今医者とオリエッタたちを呼ぼう」
ベッドに下ろされたものの綺麗なシルクのシーツに血がついてしまうと大変だと慌てて体を起こした。
「寝てろと言っているのに」
「いえ、綺麗なシーツが汚れちゃうと思って。血液汚れって落ちにくいから」
はぁっと大きく息を吐いてクリフ様は一瞬泣きそうな表情をしたあとで少し笑った。
「楓。魔法で落とすから問題ない」
ああそうでしたっけ。
私はおとなしく横になった。
痛みはいいのだけれど、実は息苦しさが取れていない。
クリフ様はすぐに戻ってきてベッドに腰を掛け私の頬を撫で始めた。
「楓、どうしてあそこに」
「だってあなたはいつも一方的で、・・・勝手なのよ。
だからきちんと言わないと気が済まなくて・・・ヴィーに頼んで宮殿に連れて来てもらったの。・・・あの時間なら執務室かと思って」
「そうじゃなくて、どうしてナイフの前に飛び出したのかってことだ」
ああ、なんだ。そっちか。
「だって、あれ”竜殺し”だったわ。・・・私だって知ってる。ヘストンさんからもリチャード長官からも習ったもの」
「アレを知っていたのか」
彼は驚いた顔をして何度も瞬きをした。