わたし竜王の番(つがい)です ~気が付けば竜の国~
それから彼女たちの処罰に対して希望があるかと聞かれたのだけれど、まだ正式な竜の国の住人でない私には判断ができないのでクリフ様たちに任せることにした。
「ヤナーバルの家は取り潰しとした。ミーナは母親であるマルドネスの姉とヤナーバルの息子であるミーナの父親と共に翼と魔力を奪い地上に落とすことになるだろう。
ミーナは規律の厳しい学院に入り、謙虚・質素・慈愛などしっかり学ばせるつもりだ。3人共もう二度と竜の国には戻さないから安心しろ」
そうか。
ちょっと安心した。
あの祖父と孫娘の悪意だらけの言葉を思い出すと、今でもゾッとする。
「楓、これを」
クリフ様が取り出したのは半透明なハート型の鱗だった。
「つけてもらえるの?」
「ああ、嫌がるのならやめようと思っていた」
「嫌がるはずなんてないわ。お願いします。今度はここに」
私は胸元のリボンを外し、左胸を少しだけ開いた。
少し、目を見開いただけでクリフ様はとても嬉しそうな顔をする。
目の前の鱗を指先でチョンっと触れると、半透明だった鱗があっという間に濃い桜色に変わっていった。
「ハイ、これで番の証明もできたことだし、早く貼ってくださいませ」
「もちろんだ」
「ヤナーバルの家は取り潰しとした。ミーナは母親であるマルドネスの姉とヤナーバルの息子であるミーナの父親と共に翼と魔力を奪い地上に落とすことになるだろう。
ミーナは規律の厳しい学院に入り、謙虚・質素・慈愛などしっかり学ばせるつもりだ。3人共もう二度と竜の国には戻さないから安心しろ」
そうか。
ちょっと安心した。
あの祖父と孫娘の悪意だらけの言葉を思い出すと、今でもゾッとする。
「楓、これを」
クリフ様が取り出したのは半透明なハート型の鱗だった。
「つけてもらえるの?」
「ああ、嫌がるのならやめようと思っていた」
「嫌がるはずなんてないわ。お願いします。今度はここに」
私は胸元のリボンを外し、左胸を少しだけ開いた。
少し、目を見開いただけでクリフ様はとても嬉しそうな顔をする。
目の前の鱗を指先でチョンっと触れると、半透明だった鱗があっという間に濃い桜色に変わっていった。
「ハイ、これで番の証明もできたことだし、早く貼ってくださいませ」
「もちろんだ」