わたし竜王の番(つがい)です  ~気が付けば竜の国~
「あのナイフと紫の玉、あと”呪い”に”霊水”。気になる言葉だらけだし、お父さんたちがどうしてどうやってここに来たのかってことも」

せかす私に両親も困った顔をして口を開いた。

「私たちもいきなり竜王陛下が家に来たのだから驚いたわよ」
「そうだ、しかも一人娘がナイフで刺されて呪いまで受けたかもしれないと聞かされたんだからな」

ああ、まあそれはごめんなさいなんだけど。

「さっき”呪い”って言ってたけど、私、呪われたの?誰に?」

「もちろん、あの竜殺しのナイフを作った魔女によ」

父は頷き、母は当たり前だという顔をした。

驚く私と違いクリフ様も大きく頷いた。

「どういうこと?私の体調がいつまでも戻らなかったのはケガのせいじゃなくて呪いだったってこと?」

なぜ私が呪われたのか、そしてそれをどうして両親が物知り顔で言うのかを聞かないと。

「きちんと説明して」と私は目の前の三人に強く主張した。


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