わたし竜王の番(つがい)です ~気が付けば竜の国~
「特に楓さまがこちらにいらして高地順応のためお休みいただいていた間も頻繁にお部屋にいらして楓さまのお口に龍王の気を流し込んでいらしたから、こちらまで気恥ずかしくなるほどでしたわ。
でも、普通よりも5日間なんてかなり短い期間で高地順応できたのはクリフォード様のおかげですね」
「お二人のお姿はまるっきり王子様が眠り姫にくちづけするおとぎ話のようでした」
「そうでした。クリフォード様が竜王の気を流し込むと、楓さまのお顔の色が艶々と輝き始めるんです」
メイドちゃん二人がきゃぴきゃぴとはしゃぎだす。
「それよりも、クリフォード様が楓さまを大事そうに抱えられて帰国された時がキュンとしましたわ」
ん、んん?ーーーいや、ちょっと待て。
さっきから何か私の知らない衝撃の事実がぽろぽろとこぼれていない?
クリフ様が私を抱えて帰国した?
寝てる間に頻繁に部屋に来て、口に龍王の気を流し込んでいた・・・ってキスしてたってこと?
眠り姫にくちづけってそういう事でしょ?
しかも5日間寝ていたって・・・聞いてないし。
「離れの改装工事も明日には終わると聞いています。楓さまがそちらに移られたらこちらにあるお二人の主寝室の改装工事を行いますので楽しみにお待ちくださいね」
「宮殿の工事が終わる頃にはスパ施設というものをお造りになるとか。楓さまのためならクリフォード様は何でもして下さいそうですね」
お二人の主寝室って何だ。
スパ施設・・・ってうちの会社から買い付けた設備ってことなんじゃあないだろうか、っていうか絶対そうだよね。
ーーーどこから突っ込もうか、それともやめた方がいいのか。
この人の好さそうな彼女たちに対して非難めいた話はしたくないし。
でも、聞き流してはいけないような内容がそこかしこにあった。
うん、絶対あった。
でも、普通よりも5日間なんてかなり短い期間で高地順応できたのはクリフォード様のおかげですね」
「お二人のお姿はまるっきり王子様が眠り姫にくちづけするおとぎ話のようでした」
「そうでした。クリフォード様が竜王の気を流し込むと、楓さまのお顔の色が艶々と輝き始めるんです」
メイドちゃん二人がきゃぴきゃぴとはしゃぎだす。
「それよりも、クリフォード様が楓さまを大事そうに抱えられて帰国された時がキュンとしましたわ」
ん、んん?ーーーいや、ちょっと待て。
さっきから何か私の知らない衝撃の事実がぽろぽろとこぼれていない?
クリフ様が私を抱えて帰国した?
寝てる間に頻繁に部屋に来て、口に龍王の気を流し込んでいた・・・ってキスしてたってこと?
眠り姫にくちづけってそういう事でしょ?
しかも5日間寝ていたって・・・聞いてないし。
「離れの改装工事も明日には終わると聞いています。楓さまがそちらに移られたらこちらにあるお二人の主寝室の改装工事を行いますので楽しみにお待ちくださいね」
「宮殿の工事が終わる頃にはスパ施設というものをお造りになるとか。楓さまのためならクリフォード様は何でもして下さいそうですね」
お二人の主寝室って何だ。
スパ施設・・・ってうちの会社から買い付けた設備ってことなんじゃあないだろうか、っていうか絶対そうだよね。
ーーーどこから突っ込もうか、それともやめた方がいいのか。
この人の好さそうな彼女たちに対して非難めいた話はしたくないし。
でも、聞き流してはいけないような内容がそこかしこにあった。
うん、絶対あった。