。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「ーーーーとりあえず、昼にしない?
なんか色々たくさん買って来たし、一緒にどうかな?」


そう気を利かせてくれたのは、誰でも無い雄心。


「いいの?
わー、楽しい海だね!
雄心くんに、出会えて良かった!」


ーーーーーー。


無邪気な笑みをこぼして、絶対、何も感じていない天然発言な彼女を見ながら思う。



鈍感だな、って。



「あ、いや。
あげはちゃんに、出会えて良かったよ本当」



雄心は、わかってるのかなんなのか、頰を赤らめあげはを見ている。


相手は高校生。



負ける気なんか、しないけど。

普段、一番近くに居る奴がライバルとかーー、負けた気持ちになるのは何故か。



「パスタ、食べたい!」



海の家で、パスタか。


はしゃぐあげは。


「どうぞ、あげはちゃん!!」


ニコニコ笑顔の、美青年。


雄心くん。


わかってる。

知らない君を見ている様で、、少しだけ寂しいと感じるなんて不思議だ。





「白、パスタ一緒に食べよう!
好きだよね?」



ほら、、あげは、はいつだって自己中じゃない。
周りをいつだって見てるし。

「ああ、好きだなパスタ」


自分の為なんて、込み上げる嬉しさ。
湧き上がる感情。


やっぱり好きだ。


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