。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「な、あんた!
警察?」

青白い顔をした、馬面櫻井。

「はっ、その若さでありえないだろう?
騙すなよ!」

だよねーーーー。
そう言われるとは、思ったよ。

だから、スマホを見せた。




ーーーー!!


警視庁のマーク入りのスマホ。

「通報しちゃっても、いいんですよ?
ーーーーまた舞ちゃんに手を出すなら、許しませんよ?」


「ーーーーーーっ」


馬面は、悔しそうに去ってゆく。

だけど、去ってゆく時のあの目はーーこの先、舞ちゃんになんかありそうな気がした。


「舞ちゃんーーーー、拉致っていい?」


「えっ?黒くんっ」


拉致って言葉悪かったかも。


不安そうだ。

「保護していい?
ちょい、話つけてくるわ!」


「え、黒くん!!」


きっとあの馬面は、舞ちゃんに何かするかも知れない。












「すいません、警視庁のモノですが、織原舞さんの身の安全のため、保護します!」






ナースステーションには、一人先生がいた。


唖然としていた。

そりゃそうかーーーー。


「あのなんのことで、警視庁がーーーーっ」

若さ故か、上から下まで見るその先生に、スマホを、見せた。


背筋が、ぴっ、と伸びた気がした。

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