。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
6、奇跡の季節、君が生きること

奇跡ーー、ずっと一緒。

ーーーー 誰かのために生きたい
そう思ったのは、初めて。


両親が亡くなったあたしには、何も残ってなかった ーーーー



移植手術が始まった。




きっとあたしなんかより、数倍ーー
白は辛い筈。


怖い筈なのにーー眠る横顔は凛々しく
負けちゃいけないと、あたしも目を瞑った。




ーーーードクン。



駆け巡る暖かい温もりに、目を開けた。





お母さんーーーー?




"まだ、早いからあなたはこっちに来ちゃダメ"




奇跡は起こるよーーーー。




ミナミくんの言葉に、奇跡はコレかと思った。


"いい男じゃないか、あげはの旦那になる人と一杯やりたかったな、幸せにな"



お父さんーーーー。



そうだよ、あたしまだ死ねない。

大切な人が居るから、死ねない。



"今は会いに行けないけど
    いつか、会いに行くからね!!"



両親が亡くなった日。



あたしが生きた日。


辛かった日。





だけどーーーー出会えた数ある幸せの中に、あたしが居たことは確かだった。



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