。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「まさか、おじさん?」

黒のニヤニヤ感。

余裕顔。
まさか、おじさん絡み?

「セキュリティーは、大事でしょう?
襲撃されたらどうする?」


いやいや、学校だから普通に住んで襲撃はありえない。

いくらおじさん絡みでもだ。


「分かってないなぁ、私情だよ」



あー、ようは恨みね。

あの、おじさんなら恨み満載な気する、と思った。

むしろ警察ほど、憎まれる仕事は無い。


黒だって警察関係者。


そばにいる人が、直に狙われやすい。
きっと一番狙われるなら、あげはか。


舞ちゃんだ。




黒の大切な人だから。


俺は舞ちゃんを盗み見た。


懐かしい文化祭の雰囲気。
懐かしい学校生活に、瞳が輝いていた。


今はまだーーー突然何かが、起こるわけでも無い。





「皆さん、お待たせしました!」




それは懐かしいメンバーの声。




「ツヨシさんだ!
なんで、なんで?
わー、お久しぶりですね!」


わかってる。
赤みを帯びた濡れた瞳。

少しだけ、大人になったツヨシは、一段と大人さが増していた。

俺らなんかより、ずっと。




「あげはちゃん、これあげる!!
退院祝いだよ、おめでとう!!」

ツヨシは小さなブーケを取り出した。

その中のウサギがとにかく可愛い。







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