。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「その芹山龍が何しに来たわけ?
つか、よく来れたね」


うん、あげはの学校のセキュリティ頑丈だった気する。

それを抜けて来たこいつはある意味、凄いかも知れない。


「ーー俺は、芹山龍だ!
どうだ!!」


何が?って言いたい。

つか、芹山龍って名前だけが独り歩きしているだけな気する。


本物ーー
見たことあるのかな?コイツ。


「ーーあんた、芹山龍って本物見たことあるの?あんたとは、ほど遠い人だけど」


うん、龍にはまったく似てない。

イカつい怖モテだけどーー1ミリも似てない。

龍が頑丈な壁なら、、
コイツは、ペラペラな紙だね。

「あんたさ、もしかしてーー亡霊?なわけないかっ」



こんなヒョロヒョロしたやつが、亡霊なわけない。

名乗る価値すらない。


「ーーあ、亡霊に会いたかったんだっ」



ニヤリ、と笑ったヒョロヒョロしたやつの目が変わった。


ーーーー!!



何かに取り憑かれた様な、生気のない目をして、ユラユラと近づいてきた。



「ーー白っ」


あげはの弱々しい声が聞こえてきた。


近づいてきたヒョロヒョロは、寸前で倒れた。






「よお!いたいた!
なんだお前ら、ここにいたのかっ」




あ、本物ーー。



「龍っ、足の下っ」



龍は気づいているのか、居ないのか。

龍の足は、ヤツの後頭部を捉えていた。






「ーー本物は、1人で十分だ」




気づいてたーー。

まさに、それ。

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