シンデレラは真夜中に踊る
廊下を歩く生徒たちは、みんなパーティーに相応しい衣装を着ている。北斗も、人生で初めてとなるスーツを着ていた。
「ブレザーとは感触が違うなぁ」
北斗はなかなか着慣れないスーツに戸惑いながら、雫が来るのを屋上で待っていた。
集合場所として二人で話し合って決めたのは、寮の屋上だ。夕日が沈んでいく空も美しい。
「北斗くん」
雫の声に北斗は振り向く。雫の声は、また大人っぽいものだった。
振り向いて、北斗はその姿に驚いた。紺色のドレスを着た雫は、とても大人びている。普段の子供っぽさはどこにもない。雰囲気も何もかも大人になっていた。
「どう、かな?」
雫は、ふわりとはにかむ。雫の髪には美しい雪の結晶の髪飾りがつけられている。
「……似合ってます、すごく」
そう言うことしか北斗にはできなかった。本当はもっと気の利いたことを言いたかったのだが、うまく言えない。
雫の、時々見せる大人っぽさに北斗は胸を高鳴らせていたのだが、今は心臓がうるさいほどだった。
「ブレザーとは感触が違うなぁ」
北斗はなかなか着慣れないスーツに戸惑いながら、雫が来るのを屋上で待っていた。
集合場所として二人で話し合って決めたのは、寮の屋上だ。夕日が沈んでいく空も美しい。
「北斗くん」
雫の声に北斗は振り向く。雫の声は、また大人っぽいものだった。
振り向いて、北斗はその姿に驚いた。紺色のドレスを着た雫は、とても大人びている。普段の子供っぽさはどこにもない。雰囲気も何もかも大人になっていた。
「どう、かな?」
雫は、ふわりとはにかむ。雫の髪には美しい雪の結晶の髪飾りがつけられている。
「……似合ってます、すごく」
そう言うことしか北斗にはできなかった。本当はもっと気の利いたことを言いたかったのだが、うまく言えない。
雫の、時々見せる大人っぽさに北斗は胸を高鳴らせていたのだが、今は心臓がうるさいほどだった。