相思相愛ですがなにか?
「月子ちゃん」
ギシリとベッドのスプリングが軋み、伊織さんが私を押し倒しベッドに両手をつく。
「俺の部屋にはベッドはこれひとつしかないけど、本当に一緒に寝てもいいの?」
“一緒に寝る”ということが文字通りの意味だったら、伊織さんもこんなに何度も確認してこないだろう。
ああ、まさか。初日からこんなに上手くいくなんて。
「昼間も言ったでしょう?構いませんって……」
順番が逆だとかを討論する気はさらさらない。
伊織さんをメロメロにするためなら手段を選ぶつもりはない。使えるものなら何でも使う。……それが自分の貞操であってもだ。
ああ、でもまさか。初日からこんなに上手くいくなんて。
「……わかった」
伊織さんの顔が徐々に私に迫ってきて、そっと目を瞑った。