相思相愛ですがなにか?

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「あら、専務どうしたんですか?」

……しまった。見つかってしまった。

俺は妹の雫に頼んで取り寄せてもらったジュエリーショップのカタログをこそこそとデスクの中央にかき集めた。

片山くんに見つかる前に片付けておこうと思っていたのに、こうもあっさり見つかってしまうとはやるせない。

「すまない。これから会議だったな。すぐに片付ける」

「そのままで構いませんよ。私が片付けておきますので」

言うが早いか、カタログを集め、角を揃えてデスクの隅に積み上げた。

ご丁寧にアルファベット順に並べる配慮も見せてくれるのは有能な彼女らしい。

女性のアクセサリーに特別興味を持ったことはないが、改めて目を凝らしてみると片山くんも月子ちゃんと同年代の若い女性だけあって、華美にならない程度にイヤリングとネックレスをしていることに気が付いた。

「片山くん」

「はい、何か?」

「参考までに聞いておきたいのだが……女性に指輪を送るならどれが良いと思う?」

片山くんは面食らったのか眼をしばたかせたが、次の瞬間コロコロと盛大に笑い出した。

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