俺様女王様幼なじみの恋愛模様

後ろから前に回された細い手に
自分の手を重ねた。


「結愛。」


「すごかったね、おめでとう。
それと、ありがとう。」


…なんか


「泣いてんの？」


微かに声が震えてる気がする。


「…泣いてない。」


いや、がっつり泣いてるし。


「どうしたんだよ。ちゃんと勝ったけど？」


どうせ泣き顔なんて見られたくないだろうから
お腹に回された腕をそっと引き離し
今度は向き合う形で俺の腕の中に
結愛をすっぽりおさめた。


「さっきの言葉…、
なんだか自分に言われてるみたいで
嬉しかったの。」


あぁ、あれ。


「そうだよ、全部結愛に対して
いつも思ってること。」