極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
「それなら、貴行さんにも答えてもらいますよ?」
「いつから陽奈子を好きだったのかって?」
「はい」
自分の想いを伝えようとして、逆に貴行から想いをぶつけられるとは考えもしなかった。
「いいよ。そんなのいくらでも答えてやる」
少しは渋るかと思ったが、あっさりと言われて拍子抜けだ。
「ほら、言え。言ってみろ」
「もうっ、どうして上から目線なんですか」
「俺はもともとこうだ」
「知ってますけど、もっと優しく聞いてください」
ピロートークなのだから、もう少しムードがほしい。
すると、貴行は横向きの状態で身体を少しだけ起こし、肘を突いた手に自分の頬を乗せた。
まつ毛が長いなぁと思っているほんのわずかの間に、しっとりとしたまなざしで陽奈子を見つめてきた。