極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

「今、となりに弁護士大先生がいるんだ。貴行に連絡したけど出ないって、俺のアジトに来てくれたったわけ」


弁護士から連絡があったとは、まったく気づかなかった。
なにか掴めた際には貴行と誠の両方に報告するようにお願いしていたのだ。

だが、そうだとしても、今は陽奈子の所在のほうが重要だ。


「ちょっと待て、誠。陽奈子の行方がわからなくなったんだ」


今はそれどころではない。


『えっ、陽奈子ちゃんが? なら余計に重要な情報だと思うぞ』
「どういう意味だ」
『そいつはな』


誠からもたらされた報告が、貴行から言葉を奪った。

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