極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
「中に入らないんですか? シャワー浴びないと」
「その必要はない。陽奈子が余計なことを考えずに、俺から目を逸らせないようにしてやる」
言うなりソファに押し倒され、唇が塞がれた。
濡れたキャミソールの中に入ってきた貴行の指先が、素肌を意味ありげに動き回る。
こんなところでと思ったのは、ほんの数分。こらえきれずに甘い吐息を漏らすと、貴行は満足そうに口角を上げた。
「陽奈子、新婚旅行へ行こう」
唐突な提案が貴行の口から飛び出す。
「お預けにしてきただろ。いい機会だ。日本を離れるのもいい」
月島の話題で騒がしい日本を飛び出して、のんびりと海外へ。
うれしい誘いに、陽奈子はキスで答えた。