極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

「結婚式を終えたら、すぐに暮らせるように準備したほうがいいだろう?」
「まぁそれはそうですけど……」
「その分だと、日程も耳に届いていないようだな」


日程とは、つまるところ結婚式の日取りという話だろうか。
それももうすでに決まっているというのか。


「六月に入ってすぐの日曜日を予定している」


頭の中でカレンダーを思い浮かべて指折り数える。

(……う、嘘でしょう!?)


「二週間とちょっとしかないじゃないですか!」
「心配するな。互いの家族と近い親戚を呼ぶ程度だ。ホテルなどじゃなく、自宅の庭で簡単にお披露目する」
「で、ですが……!」


あまりにも早すぎてついていけない。


「陽奈子のご両親も納得してくださっている。多くの従業員を抱える企業の代表として、なるべく早く身を固めたいんだ」

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