青い星と赤の夜空
「何もないって…。ただ家が近いだけだからたまたま一緒にきたんだって」

「そうなのか?!絶対だな?!」

潤は安心したのか、気持ち悪い程のにたにたの笑顔だった。


ふと、友利の方を見た。
潤とは違う可愛いらしい笑顔で楽しそうだ。

【事件の人達もこんな感じで笑って生活してたのに自殺したのか】


隠す程の余程の何かがあったのか、それとも何か得体の知れない者がいて不意に自殺に追い込まれたのか…。


おれの心は今にも弾けそうだった。
昨日会ったばかりの友利のことを好きになり始めていて、今輝いているその笑顔を守りたくて仕方がなかった。


今日も授業はなく午前で学校が終わり、今日も瑠美を送って帰宅した。
ふと携帯を開いて、メール画面で友利のアドレスを指定した。

【メールしようかなぁ…。恥ずかしいなぁ…】



こんな不可解な事件が続いているのだ。
迷っている暇はない。
おれは友利にメールした。

「メール初めてだね。漣だよ。瑠美から聞いたけどストーカーじゃない何かに見られてる気がするって?どんなモノに見られてるの?」

送信。



それから2時間、返信がこない。

【心配だなぁ…。瑠美に相談しようかな…】

睡魔と戦いながら考えていた。
いきなり着信音がなった。




【…!!】

友利からだ。
返信メールにはこう書かれていた。



「お初笑。朝昼夕は何も感じないんだけど、夜になるとすごい寒気がきて何かの視線を感じるの…。野津高校のこともあるし、怖いなぁ…」


やはり朝の笑顔とは裏腹にかなり怯えているようだ。

「何かが起きて大変なことにならないように明日から野津高校周辺で色々探ってみよう。心配だから…」

「ありがとう。そんなに心配してもらえてるなんて嬉しい。うん、明日から一緒にお願いね。おやすみなさい!」

とメールを交わし、眠りについた。


その晩おれは夢を見た。





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