愛を捧ぐフール【完】
眉を下げ、心配そうな表情をしたテレンティア様は、私が倒れて目を覚ましたと聞くなりずっと見舞いたいと言っていたらしい。
流石に好意を無下(むげ)にも出来ずに招いた。
王妃と側室が仲が悪い事は特に珍しい事ではないが、今回は側室が隣国の元王女だ。そして、その側室が好意を示している。私に選択肢など無い。
「ええ……。ごめんなさい。テレンティア様は今大事なお身体なのに……」
「大丈夫ですよ!私、身体は丈夫なんです!それより、エレオノラ様こそ大変ですよね……」
紅色の猫目を伏せて、憂(うれ)いの表情をテレンティア様は浮かべた。
「最近、エレオノラ様がやる筈だった公務が私の元に来るのです。私ずっと何故か分からなかったのですが、お身体が良くなかったのですね……」
「ええ……。ご迷惑を掛けてしまってごめんなさい」
「いえ!いいのです!クリストフォロス様にも沢山お会い出来るし、私がエレオノラ様の分まで王妃のお仕事頑張りますね!」
流石に好意を無下(むげ)にも出来ずに招いた。
王妃と側室が仲が悪い事は特に珍しい事ではないが、今回は側室が隣国の元王女だ。そして、その側室が好意を示している。私に選択肢など無い。
「ええ……。ごめんなさい。テレンティア様は今大事なお身体なのに……」
「大丈夫ですよ!私、身体は丈夫なんです!それより、エレオノラ様こそ大変ですよね……」
紅色の猫目を伏せて、憂(うれ)いの表情をテレンティア様は浮かべた。
「最近、エレオノラ様がやる筈だった公務が私の元に来るのです。私ずっと何故か分からなかったのですが、お身体が良くなかったのですね……」
「ええ……。ご迷惑を掛けてしまってごめんなさい」
「いえ!いいのです!クリストフォロス様にも沢山お会い出来るし、私がエレオノラ様の分まで王妃のお仕事頑張りますね!」