愛を捧ぐフール【完】
栗髪の侍女が頷いて私の方を見てきたので、私も慌てて頷いた。
「フォ……サヴェリオ様!クラリーチェ様が見つかったら教えてくださいね!」
「ああ!」
侍女を連れて足早に会場へと向かう。幸いにもそこまで離れていないから、すぐに着けるはずだ。
それにしても、危うく他の人の前では前世の名前を呼びそうになったのを目敏く悟って、碧眼に険しい色を宿したフォティオス様は小舅みたいだ。
いや、前世も中々小舅みたいな人だった。今世はたまにしか顔を合わせる事はないが、本当に昔と変わっていない。
そう簡単に変われるわけがない。
クラリーチェ様も、かつて見たエレオノラ様そのままだった。
ファウスト殿下もクリストフォロス陛下まんまだ。私とフォティオス様も変わっていない。昔の面影は沢山残している。
「フォ……サヴェリオ様!クラリーチェ様が見つかったら教えてくださいね!」
「ああ!」
侍女を連れて足早に会場へと向かう。幸いにもそこまで離れていないから、すぐに着けるはずだ。
それにしても、危うく他の人の前では前世の名前を呼びそうになったのを目敏く悟って、碧眼に険しい色を宿したフォティオス様は小舅みたいだ。
いや、前世も中々小舅みたいな人だった。今世はたまにしか顔を合わせる事はないが、本当に昔と変わっていない。
そう簡単に変われるわけがない。
クラリーチェ様も、かつて見たエレオノラ様そのままだった。
ファウスト殿下もクリストフォロス陛下まんまだ。私とフォティオス様も変わっていない。昔の面影は沢山残している。