愛を捧ぐフール【完】
これがファウスト様なら何か良い案を思い付いたのかもしれないが、私にはどうすればいいか分からない。
いや、むしろどうやったらここから出ればいいのかなど、考える方がおかしいのかもしれない。
だって、私を捕らえたのは私の実家と同じ派閥のアウレリウス公爵だ。しかも、私の婚約者であるセウェルス伯爵も私がここにいる事を知っている。
お父様は、アウレリウス公爵家に私が滞在している事を知らされている。それに、派閥の中心であるアウレリウス公爵に文句は言えない。
私の味方であるべき人達が、私を捕らえているのだ。
ここから脱出しても、私は一体どこへ行けばいいというのか。
時は一刻一刻と過ぎてゆく。
私はどうしていいか分からないまま、途方に暮れた。
それから三日経った頃に、アウレリウス公爵は私の前に姿を見せた。そして連れてきた人物を見て、私は目を見開いた。
いや、むしろどうやったらここから出ればいいのかなど、考える方がおかしいのかもしれない。
だって、私を捕らえたのは私の実家と同じ派閥のアウレリウス公爵だ。しかも、私の婚約者であるセウェルス伯爵も私がここにいる事を知っている。
お父様は、アウレリウス公爵家に私が滞在している事を知らされている。それに、派閥の中心であるアウレリウス公爵に文句は言えない。
私の味方であるべき人達が、私を捕らえているのだ。
ここから脱出しても、私は一体どこへ行けばいいというのか。
時は一刻一刻と過ぎてゆく。
私はどうしていいか分からないまま、途方に暮れた。
それから三日経った頃に、アウレリウス公爵は私の前に姿を見せた。そして連れてきた人物を見て、私は目を見開いた。