愛を捧ぐフール【完】
イオアンナはフォティオスお兄様に伝えてくれただろうか。私に関わらないでほしいと。
いや、もうアウレリウス公爵の手の中に落ちてしまった私とフォティオスお兄様が関わるのは無理だろう。
「オリアーナ様と2人でいた所を私は連れ去られたのです」
「え……」
思わず固まった。
ビアンカは穏便に連れてこられた訳では無いの?
「それは……どういう事かしら?」
「サヴェリオ様が庭の方を探されるという事で、私とオリアーナ様は夜会が行われている会場へと向かおうとしました。その途中で私達は攫われたのです」
「オリアーナ……様は、無事なの?」
震える私の声に、ビアンカはゆっくりと首を振った。
「分かりません。……ただ、私が捕まった時、大層驚かれたような顔をなさっていました」
いや、もうアウレリウス公爵の手の中に落ちてしまった私とフォティオスお兄様が関わるのは無理だろう。
「オリアーナ様と2人でいた所を私は連れ去られたのです」
「え……」
思わず固まった。
ビアンカは穏便に連れてこられた訳では無いの?
「それは……どういう事かしら?」
「サヴェリオ様が庭の方を探されるという事で、私とオリアーナ様は夜会が行われている会場へと向かおうとしました。その途中で私達は攫われたのです」
「オリアーナ……様は、無事なの?」
震える私の声に、ビアンカはゆっくりと首を振った。
「分かりません。……ただ、私が捕まった時、大層驚かれたような顔をなさっていました」