愛を捧ぐフール【完】
その会話は会場がお開きになる前まで続き、あとで会場を探そうと考えていた俺は、諦めて自分の家の馬車に乗り込む他なかったのである。
帰宅するなりすぐにオリアーナに向けて連絡を飛ばした。
今も昔も貴族というのはやっている事は大して変わらない。大体の貴族が持っているであろう人には言えない色々な事をする為に、影の者達を使った。
しかし、いつもならオリアーナとつくはずの連絡が、オリアーナが不在だったらしく、舞い戻ってきた。
夜会のすぐ後だろうし、そんな事もあるかもしれないと翌日にも遣わせたが、相変わらずアウレリウス公爵の本邸にオリアーナがどこにもいないという。
流石に焦って何度も様子を見に行かせた。それでもオリアーナが不在らしい。
クラリーチェがどこかに消えたという不安要素を、クラリーチェの侍女が持ってきたばかりだ。まさか、オリアーナにも何かーー、と思ったが慌ててその考えを打ち消す。
クラリーチェが行方不明だという騒ぎはない。勿論オリアーナにも。行方不明だとしても名前に傷がつくし、本当はどこかに無事にいるのかもしれない。
でも、あんな別れ方をした後にオリアーナが俺に連絡をよこさない筈がない。
帰宅するなりすぐにオリアーナに向けて連絡を飛ばした。
今も昔も貴族というのはやっている事は大して変わらない。大体の貴族が持っているであろう人には言えない色々な事をする為に、影の者達を使った。
しかし、いつもならオリアーナとつくはずの連絡が、オリアーナが不在だったらしく、舞い戻ってきた。
夜会のすぐ後だろうし、そんな事もあるかもしれないと翌日にも遣わせたが、相変わらずアウレリウス公爵の本邸にオリアーナがどこにもいないという。
流石に焦って何度も様子を見に行かせた。それでもオリアーナが不在らしい。
クラリーチェがどこかに消えたという不安要素を、クラリーチェの侍女が持ってきたばかりだ。まさか、オリアーナにも何かーー、と思ったが慌ててその考えを打ち消す。
クラリーチェが行方不明だという騒ぎはない。勿論オリアーナにも。行方不明だとしても名前に傷がつくし、本当はどこかに無事にいるのかもしれない。
でも、あんな別れ方をした後にオリアーナが俺に連絡をよこさない筈がない。