愛を捧ぐフール【完】
地下道か……。
辺境伯を亡くし、トップの居なくなった辺境伯軍がここまで持ち堪えられている一因。見取り図だけでもかなり地下道が広がっているのが分かる。
「将軍、貴方はこの状況をどう思う?」
「はっ。反乱軍は約5000。対する王国軍は1万5000です。反乱軍の大多数は、ウルヘル辺境伯領を再び独立させる事を望んでいる平民という状況です。数でも圧倒的に有利ですし、鍛え上げられた王国軍騎士達の敵ではありません。このまま城を包囲している反乱軍を叩くのが良いかと」
二人いる副将軍の方にちらりと目をやると、片方の副将軍は将軍の意見に大方同意なのだろう。
数でも、兵士の質でも圧倒的にこちら側が有利であるのは誰の目から見ても分かる事だ。
……だけれど、少し城に繋がる地下道について気になった。
もし反乱軍との戦闘中に城が反乱軍の手に落とされたのならば、地下道から逃げられたり、奇襲を掛けられたりする可能性がある。
「地下道から辺境伯軍に援護は出来るかな?」
「可能かと」
「ではそちらの方にも人員と物資を派遣を。将軍の提案を採用する。残りは城を取り囲んでいる反乱軍の包囲。何としてでも城を持ち堪えさせろ。挟み撃ちにする。異論はない?」
作戦会議にいた全員が同意の声を上げた。
僕と同じ事を思っていたらしい、最初に進言してきた副将軍も納得した表情を見せる。
「それでは夜明けと共に反乱軍と一戦を交えよう」
辺境伯を亡くし、トップの居なくなった辺境伯軍がここまで持ち堪えられている一因。見取り図だけでもかなり地下道が広がっているのが分かる。
「将軍、貴方はこの状況をどう思う?」
「はっ。反乱軍は約5000。対する王国軍は1万5000です。反乱軍の大多数は、ウルヘル辺境伯領を再び独立させる事を望んでいる平民という状況です。数でも圧倒的に有利ですし、鍛え上げられた王国軍騎士達の敵ではありません。このまま城を包囲している反乱軍を叩くのが良いかと」
二人いる副将軍の方にちらりと目をやると、片方の副将軍は将軍の意見に大方同意なのだろう。
数でも、兵士の質でも圧倒的にこちら側が有利であるのは誰の目から見ても分かる事だ。
……だけれど、少し城に繋がる地下道について気になった。
もし反乱軍との戦闘中に城が反乱軍の手に落とされたのならば、地下道から逃げられたり、奇襲を掛けられたりする可能性がある。
「地下道から辺境伯軍に援護は出来るかな?」
「可能かと」
「ではそちらの方にも人員と物資を派遣を。将軍の提案を採用する。残りは城を取り囲んでいる反乱軍の包囲。何としてでも城を持ち堪えさせろ。挟み撃ちにする。異論はない?」
作戦会議にいた全員が同意の声を上げた。
僕と同じ事を思っていたらしい、最初に進言してきた副将軍も納得した表情を見せる。
「それでは夜明けと共に反乱軍と一戦を交えよう」