愛を捧ぐフール【完】
隣国の王女
テレンティア様とお茶会をする事になった。本当は輿入れしてきた辺りにやらなければならなかったが、テレンティア様は深窓の令嬢だったらしく、クリストフォロス様のお渡りが毎日あるので昼まで起きてこれないし、私も体調が優れないからと先延ばしになっていただけだったが。
「ようこそおいで下さいました。テレンティア様」
「エレオノラ様、お招き頂きありがとうございます」
庭師が丹精込めて育てた庭園がよく見渡せる一角で、彼女と会うことになった。隣国の王女だった面影か、かつて見た義父である先王陛下の一側室とは比べ物にならない、いい服を着ている。
本当は私がいなければ王妃になれた女性だった。
彼女の立場を考えると、普通の一側室と同等には扱えないのだろう。
以前はあまりよく見ていなかったが、こことは違った異国の血が流れていると分かる私達よりも更に彫りの深い顔立ちで、出ている所は出て、引き締まっている所は細い身体付きをしている。
「ようこそおいで下さいました。テレンティア様」
「エレオノラ様、お招き頂きありがとうございます」
庭師が丹精込めて育てた庭園がよく見渡せる一角で、彼女と会うことになった。隣国の王女だった面影か、かつて見た義父である先王陛下の一側室とは比べ物にならない、いい服を着ている。
本当は私がいなければ王妃になれた女性だった。
彼女の立場を考えると、普通の一側室と同等には扱えないのだろう。
以前はあまりよく見ていなかったが、こことは違った異国の血が流れていると分かる私達よりも更に彫りの深い顔立ちで、出ている所は出て、引き締まっている所は細い身体付きをしている。