アイスクリームと雪景色
二人だけの秘密
部屋は照明が落とされていた。静かで、人のいる気配がない。
あっけにとられる織田を廊下に残し、美帆は後ろ手でドアを閉めると、部屋の奥にまっすぐ進んだ。
正面に据えられた重厚なデスクと革張りの椅子を、窓からの街明かりがぼんやりと照らしている。
美帆はデスクの前で立ち止まると、小さく息を吸い込んだ。
椅子はむこう側を向き、丈の高い背もたれが、そこにいる人物を隠している。
当然のように会長椅子に座っていられるのは、彼が会長の身内だから。あるいは普通の神経ではないから。
どちらでも良い。
とにかく、彼はそういう男なのだ。
あっけにとられる織田を廊下に残し、美帆は後ろ手でドアを閉めると、部屋の奥にまっすぐ進んだ。
正面に据えられた重厚なデスクと革張りの椅子を、窓からの街明かりがぼんやりと照らしている。
美帆はデスクの前で立ち止まると、小さく息を吸い込んだ。
椅子はむこう側を向き、丈の高い背もたれが、そこにいる人物を隠している。
当然のように会長椅子に座っていられるのは、彼が会長の身内だから。あるいは普通の神経ではないから。
どちらでも良い。
とにかく、彼はそういう男なのだ。