アイスクリームと雪景色
美帆はシールを丁寧にはがし、小箱のラッピングを解いた。布製のケースが現れる。これは、アクセサリーケースだ。

里村を見つめ返すと、緊張の面持ちで見守っている。

ゆっくりと蓋を開けた。

「素敵」

リーフ型の、ステンドグラスネックレス。

明るい陽射しを反射して、三色の光が輝いていた。

「センスの良いブランド店を探しました。その中でも、目を引いたのがそれです。きれいで、透明で、成田さんにぴったりです」

嬉しいのに、美帆は泣きそうになる。

こんなに素敵なプレゼントは初めてだ。

「ありがとう。本当に……」

里村はネックレスをケースから取り出すと、銀色のチェーンを美帆の首に回し、襟元に飾った。

「似合いますよ」

美帆は少女のようにはにかみ、瞼をこすってから微笑んだ。

でも、雪景色がまぶしくて、どうしても泣きそうになってしまい、里村の胸に顔を埋めた。
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