アイスクリームと雪景色
涙を拭うルナを、坂崎がまっすぐに立たせた。
「箱崎さんにも連絡しよう。まだ知らないかもしれない」
「はい……あっ」
ルナは声を上げ、スキーウエアのポケットを探る。
取り出したのは美帆のスマートフォン。電源がオフになっているのは、ルナが操作したからだ。
今の今まで自分が所持していたことを忘れていた。これでは里村も、彼女に連絡の取りようがない。連絡が取れないから、探しに行ったのだ。
ルナは自分の愚かさを思い知らされる。どうしようもないと思った。
坂崎は、美帆のスマートフォンを見て驚くが、ルナが持っている理由の追及は後回しにした。
「箱崎さんに電話しよう」
坂崎がスマートフォンを取り出すと、ルナが「私が報告します」と申し出る。坂崎は黙って頷き、画面をタップしてからルナに携帯を渡した。
箱崎はすぐに応答した。
「もしもし。私、広報部の氷川です。坂崎さんの携帯を借りて連絡しています」
上ずりながらも、美帆の上司に状況をきちんと説明した。開発部のメンバーは、なかなか戻ってこない美帆と里村を心配していたようだ。
報告を終えると、ルナはスマートフォンを坂崎に返した。
「箱崎さんにも連絡しよう。まだ知らないかもしれない」
「はい……あっ」
ルナは声を上げ、スキーウエアのポケットを探る。
取り出したのは美帆のスマートフォン。電源がオフになっているのは、ルナが操作したからだ。
今の今まで自分が所持していたことを忘れていた。これでは里村も、彼女に連絡の取りようがない。連絡が取れないから、探しに行ったのだ。
ルナは自分の愚かさを思い知らされる。どうしようもないと思った。
坂崎は、美帆のスマートフォンを見て驚くが、ルナが持っている理由の追及は後回しにした。
「箱崎さんに電話しよう」
坂崎がスマートフォンを取り出すと、ルナが「私が報告します」と申し出る。坂崎は黙って頷き、画面をタップしてからルナに携帯を渡した。
箱崎はすぐに応答した。
「もしもし。私、広報部の氷川です。坂崎さんの携帯を借りて連絡しています」
上ずりながらも、美帆の上司に状況をきちんと説明した。開発部のメンバーは、なかなか戻ってこない美帆と里村を心配していたようだ。
報告を終えると、ルナはスマートフォンを坂崎に返した。