アイスクリームと雪景色
「ごめんなさい。私、怖くて……あなたが、やっぱり私よりあの人を好きな気がして。離れて行っちゃうと思って」
だけど、正面からぶつかることができなかった。正攻法で手に入れた恋では無いと、他の誰でもないルナ自身が知っている。
もっと自分を見て欲しい。でも口に出来なくて、ファッションやメイクを変えたり、間接的にアピールしたのだ。まるで、親に反発しながら愛情を求める子どものように。
「その挙句に、成田さんに八つ当たり。最低です……」
「一緒に詫びよう。これまでのこと、すべて」
二人は降りしきる雪の中、立ち尽くす。自分達だけ暖房の効いた建物に入るのは、罪悪だと感じたのかもしれない。
成田さんは本当に無事なのだろうか。ルナは、風は弱まったが一向に止む気配の無い雪を、心細い気持ちで見つめた。
「そんなところに突っ立ってないで、中に入ったらどうだ」
声をかけたのは、いつの間にか後ろに来ていた箱崎だった――
だけど、正面からぶつかることができなかった。正攻法で手に入れた恋では無いと、他の誰でもないルナ自身が知っている。
もっと自分を見て欲しい。でも口に出来なくて、ファッションやメイクを変えたり、間接的にアピールしたのだ。まるで、親に反発しながら愛情を求める子どものように。
「その挙句に、成田さんに八つ当たり。最低です……」
「一緒に詫びよう。これまでのこと、すべて」
二人は降りしきる雪の中、立ち尽くす。自分達だけ暖房の効いた建物に入るのは、罪悪だと感じたのかもしれない。
成田さんは本当に無事なのだろうか。ルナは、風は弱まったが一向に止む気配の無い雪を、心細い気持ちで見つめた。
「そんなところに突っ立ってないで、中に入ったらどうだ」
声をかけたのは、いつの間にか後ろに来ていた箱崎だった――