アイスクリームと雪景色
バッグから取り出して見ると、発信者は箱崎だ。
「上司からだわ。仕事に問題が起こったのかも。小次郎さん、送ってくれてありがとう。私、もう行くね」
坂崎を残し、車を降りてしまった。
スマートフォンを耳にあてながらアパートの階段を上り、恋人を振り向きもしない。
坂崎と迎える4度目の冬。
美帆は彼の保護下で、わがままな子どものように甘えきっていた。
それに気付くのは、すべて失ってからのこと。
「上司からだわ。仕事に問題が起こったのかも。小次郎さん、送ってくれてありがとう。私、もう行くね」
坂崎を残し、車を降りてしまった。
スマートフォンを耳にあてながらアパートの階段を上り、恋人を振り向きもしない。
坂崎と迎える4度目の冬。
美帆は彼の保護下で、わがままな子どものように甘えきっていた。
それに気付くのは、すべて失ってからのこと。