アイスクリームと雪景色
上手く躱した坂崎に美帆は感心するが、同時に、ルナの今の発言は確かに余計だと感じる。
ルナは無造作にまとめた髪に、薄化粧。それでも20代前半の彼女は、女性として魅力的だ。たとえ悪気がなくとも、そんな彼女が5つも年上の女に“そのままでじゅうぶんキレイ”などと言えば、嫌味になる。
周囲、とくに広報部スタッフの忍び笑いに気付き、美帆は慌ててモニターから目を逸らす。赤面しそうだった。
(男の人はいい。年齢を重ねることで貫禄とか余裕とか、男性としての魅力が増すものね)
年を取ることは、瑞々しさを失うこと。誰もが逃れようのない自然現象とはいえ、女にとってそれはかなりの痛手である。
美帆は横目を使い、坂崎を見やる。
仕事中の彼と接するのは久しぶりだが、デートの時には気付かない男らしさが言動に表れていた。彼はやはり、初恋の先生と同じく頼れる大人の男性であり、理想のタイプなのだ。
恋人の魅力的な姿に満足した美帆は、恥ずかしい思いをしたことを忘れた。
ルナは無造作にまとめた髪に、薄化粧。それでも20代前半の彼女は、女性として魅力的だ。たとえ悪気がなくとも、そんな彼女が5つも年上の女に“そのままでじゅうぶんキレイ”などと言えば、嫌味になる。
周囲、とくに広報部スタッフの忍び笑いに気付き、美帆は慌ててモニターから目を逸らす。赤面しそうだった。
(男の人はいい。年齢を重ねることで貫禄とか余裕とか、男性としての魅力が増すものね)
年を取ることは、瑞々しさを失うこと。誰もが逃れようのない自然現象とはいえ、女にとってそれはかなりの痛手である。
美帆は横目を使い、坂崎を見やる。
仕事中の彼と接するのは久しぶりだが、デートの時には気付かない男らしさが言動に表れていた。彼はやはり、初恋の先生と同じく頼れる大人の男性であり、理想のタイプなのだ。
恋人の魅力的な姿に満足した美帆は、恥ずかしい思いをしたことを忘れた。