強引上司に絆されました
強引に求愛されました

暫く経って、オフィスに戻った私は課長の所へ行った。

「先程は、済みません。ありがとうございました」

社会人として、先ずはお詫びが先だ。

「佐藤、会議室へ来い。面談だ」

「わかりました」


ドアのプレートを使用中にして、会議室へ入ると、課長に壁際へ追いやられる。
か、壁ドンだ・・・。

「社会人としてはどうかと思うが、寝不足で貧血起こす程、考えてくれたんだな」

「どうして、モカちゃんに付き合ってるなんて言ったんですか?私はまだ、返事はしてないですよね?」

「言ったろ、オーケー以外は受け付けないって」

そんなの詐欺だよ・・・考えるだけ、無駄じゃないか!

「早く、俺のモノになれ。穂花」

言った傍から、口をキスで塞がれる。
一瞬息を継ごうとしたら、舌をねじ込まれ更に深くなった。

どのぐらい、キスされていたのか・・・離されると息も絶え絶えになって、立って居るのもやっとの状態だ。

「安心しろ、今日中には社内公認の仲になってる。その為に、萌香嬢にリークしたんだからな穂花が否定してたのも、テレ隠しだって言っといた」

「どうして・・・?」

「どうしても、穂花、お前が欲しかった」

課長は私の頬を撫でると、真剣な表情で続けた。

「その為にずっと前から、付き合ってるってデマを浸透させて来たんだ。他の男を近づけさせない為に・・・」

「・・・」

「わからないか?他の女子社員の様に、腰掛け気分でちゃらんぽらんな仕事をしない。文房具が好きで、真面目に、楽しそうに仕事に取り組むお前は、充分に魅力的だ。お前の教育係になった時から、見てきたんだからな」

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