【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
14話 真実は……2
〇マンション内。光一の部屋のベッド。
くだらない意地をはらないで、最初からきちんと話をすればよかった。
何度も電話をくれていたのに、どうして出なかったんだろう。
課長の無駄話なんて無視して、明るいうちに本社に向かっておけばよかった。
近道なんてしなくていいから、大通りを歩いていれば……。
華(光一さん、私のせいで……私をかばったりしたから)
華「死なないで~!光一さん」
華は叫びながら、ベッドから飛び起きた。
光一「……死んでないから。朝っぱらから大声出すな」
華「へ?」
華はきょろきょろとあたりを見渡す。見覚えのある光一の部屋には、柔らかな朝日が
さしこんでいた。頬から血を流していたはずの光一の顔は、変わらず綺麗なままだ。
華「ゆめ?なんて、不吉な……」
華は青ざめる。
光一「残念ながら、夢でもない。肝心な、いろいろと面倒なところで、お前
が寝てただけだ」
華「うん?」
よく見れば、光一の手から腕にかけて包帯がまかれていた。
光一「手の甲から腕にかけて、すっぱり切られたよ」
華「か、顔じゃなかったの?」
光一「顔のがマシだったかも。利き手だぞ、不便で仕方ない」
華「で、でも……生きてた。よ、よかった~」
くだらない意地をはらないで、最初からきちんと話をすればよかった。
何度も電話をくれていたのに、どうして出なかったんだろう。
課長の無駄話なんて無視して、明るいうちに本社に向かっておけばよかった。
近道なんてしなくていいから、大通りを歩いていれば……。
華(光一さん、私のせいで……私をかばったりしたから)
華「死なないで~!光一さん」
華は叫びながら、ベッドから飛び起きた。
光一「……死んでないから。朝っぱらから大声出すな」
華「へ?」
華はきょろきょろとあたりを見渡す。見覚えのある光一の部屋には、柔らかな朝日が
さしこんでいた。頬から血を流していたはずの光一の顔は、変わらず綺麗なままだ。
華「ゆめ?なんて、不吉な……」
華は青ざめる。
光一「残念ながら、夢でもない。肝心な、いろいろと面倒なところで、お前
が寝てただけだ」
華「うん?」
よく見れば、光一の手から腕にかけて包帯がまかれていた。
光一「手の甲から腕にかけて、すっぱり切られたよ」
華「か、顔じゃなかったの?」
光一「顔のがマシだったかも。利き手だぞ、不便で仕方ない」
華「で、でも……生きてた。よ、よかった~」