【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
○玄関先
光一「車出せなくて悪いな。腕がこの状態だから」
光一は梨花と大地に謝罪した。傷がふさがるまで、運転は無理そうだった。
梨花「大丈夫、大丈夫。電車で帰れるから。ーーそれよりさ、華ちゃん、いい奥さんじゃない。結構お似合いよ」
光一の口元がふっとゆるむ。
光一「まぁね」
梨花「献身なんて言葉、辞書になかった光一がストーカーから身をていしてかばうなんてね〜。自分で思ってる以上に惚れてるんじゃない?あんたがストーカーまがいにならないように気をつけなさいよ」
光一「心配ないよ。……惚れてるのは、もう自覚したから」
梨花「うわっ。離婚危機の人間によくそんなのろけられるわねー。あー、やだやだ。さっさと帰ろ」
遅れて顔を出した華にもバイバイと手を振って、梨花は帰って行った。
○ふたたびリビング
嵐が過ぎ去った後のように、梨花がいなくなった部屋は少し寂しく感じるほど静かになった。
華「すっごいパワフルなお姉さんだねー」
光一「同い年だし姉って感覚は正直ないんだけど……けど、同母の兄貴よりもなんかウマが合うというかね」
華「うん、よく似てるもん。光一さんと梨花さん」
華(なんていうか……私にはない、圧倒的主人公感が)
華は微笑んだが、光一は顔を曇らせた。
光一「全然嬉しくない、それ」
華「それにしても……お姉さんか〜。全然予想もしてなかった」
光一「車出せなくて悪いな。腕がこの状態だから」
光一は梨花と大地に謝罪した。傷がふさがるまで、運転は無理そうだった。
梨花「大丈夫、大丈夫。電車で帰れるから。ーーそれよりさ、華ちゃん、いい奥さんじゃない。結構お似合いよ」
光一の口元がふっとゆるむ。
光一「まぁね」
梨花「献身なんて言葉、辞書になかった光一がストーカーから身をていしてかばうなんてね〜。自分で思ってる以上に惚れてるんじゃない?あんたがストーカーまがいにならないように気をつけなさいよ」
光一「心配ないよ。……惚れてるのは、もう自覚したから」
梨花「うわっ。離婚危機の人間によくそんなのろけられるわねー。あー、やだやだ。さっさと帰ろ」
遅れて顔を出した華にもバイバイと手を振って、梨花は帰って行った。
○ふたたびリビング
嵐が過ぎ去った後のように、梨花がいなくなった部屋は少し寂しく感じるほど静かになった。
華「すっごいパワフルなお姉さんだねー」
光一「同い年だし姉って感覚は正直ないんだけど……けど、同母の兄貴よりもなんかウマが合うというかね」
華「うん、よく似てるもん。光一さんと梨花さん」
華(なんていうか……私にはない、圧倒的主人公感が)
華は微笑んだが、光一は顔を曇らせた。
光一「全然嬉しくない、それ」
華「それにしても……お姉さんか〜。全然予想もしてなかった」