【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
○寝室、夜。
リビングに隣接する和室に布団をひきはじめる華を見て、光一は怪訝な顔をする。

光一「なんで?でかいダブルベッド買ったじゃん」
華「あぁ。あれは光一さんが使って!
私はまだ使えるし、この布団で十分だからさ」
華は布団にごろりと横になって、ストレッチなんかはじめている。
光一「いやいや。ふたりで使うためのダブルベッドだろ」
華「いーよ、いーよ。無理しないでも。光一さん多忙だし、睡眠は大事にしないと」

華(ひとりでゆっくり眠りたいって言ってたもんね。そこは尊重すべきよね!ふふ。できる妻っぽいな〜、私ってば)

光一(余計なこと言わなきゃよかった……)

光一は華に近づくと、まるで幼い子どもにするように、ひょいとの自分の肩にかつぎあげた。
華は思わずきゃっと声を上げる。

光一「かっこ悪いけど、前言撤回!俺が一緒に寝たいから、そうして」
華「え〜」

光一はスタスタと寝室に入っていく。
華を優しくベッドに座らせると、自身は床に膝をついた。
ほんの少しだけ、華が光一を見下ろす形になる。

華「それは、今夜だけじゃなくて、ずっとってこと?」
光一「うん。これから、ずっとってこと。嫌か?」
直情的なまでにまっすぐな光一の眼差しを受け、華はふるふると首を横に振る。





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