【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
松島「よろしくね、あいつのこと。って、ひとり身の俺が言うことでもないか。白川さんみたく優しい奥さんなら間違いなく家庭円満だよな」
もちろんお世辞だろうけど、ちっとも嫌味にならないところが松島のすごいところだ。
華「いえいえ、そんなこと‥‥あっ」
松島「おっ、噂をすればだな」
奥のエレベーターに吸い込まれていく人々に逆行して、出入口へと向かう一際目立つ人影。光一だ。やっぱり本物はオーラが違う。彼がそこにいるだけで、周りの人間は脇役になってしまう。
松島は光一に向かって大きく手を振る。それに気がついた光一がゆっくりとこちらに歩いてきた。
光一「おはよう、松島。おつかれさま、華」
光一は華にも、とびっきりの笑顔を向けた。どうやら会社ではホワイト光一を続けるつもりらしい。
松島「おはよ。始業時間前なのにもう外出か?」
松島の問いに、光一はちょっと疲れた顔で肩をすくめた。
光一「そ、取引先から呼び出し。今日は事務仕事を片付けたかったんだけど、まぁ仕方ない」
松島「月曜の朝から災難だな。頑張れよ」
光一「あぁ。頑張るから、もうちょっと接待費を融通してくれよ。お前、厳しすぎなんだよ」
松島「それはできない相談だな」
光一「堅物」
松島「経理の人間には褒め言葉だよ」
楽しそうに軽口をたたくふたりを、華はぼんやりと眺めていた。
華(ーーあれ、光一さんてこんな顔する人だったっけ? なんか、普通の男の人みたいだな)
もちろんお世辞だろうけど、ちっとも嫌味にならないところが松島のすごいところだ。
華「いえいえ、そんなこと‥‥あっ」
松島「おっ、噂をすればだな」
奥のエレベーターに吸い込まれていく人々に逆行して、出入口へと向かう一際目立つ人影。光一だ。やっぱり本物はオーラが違う。彼がそこにいるだけで、周りの人間は脇役になってしまう。
松島は光一に向かって大きく手を振る。それに気がついた光一がゆっくりとこちらに歩いてきた。
光一「おはよう、松島。おつかれさま、華」
光一は華にも、とびっきりの笑顔を向けた。どうやら会社ではホワイト光一を続けるつもりらしい。
松島「おはよ。始業時間前なのにもう外出か?」
松島の問いに、光一はちょっと疲れた顔で肩をすくめた。
光一「そ、取引先から呼び出し。今日は事務仕事を片付けたかったんだけど、まぁ仕方ない」
松島「月曜の朝から災難だな。頑張れよ」
光一「あぁ。頑張るから、もうちょっと接待費を融通してくれよ。お前、厳しすぎなんだよ」
松島「それはできない相談だな」
光一「堅物」
松島「経理の人間には褒め言葉だよ」
楽しそうに軽口をたたくふたりを、華はぼんやりと眺めていた。
華(ーーあれ、光一さんてこんな顔する人だったっけ? なんか、普通の男の人みたいだな)